
便秘
便秘とは、排便の回数や量が少なく、便が硬くて出にくい、あるいは残便感がある状態を指します。数日に1回しか出ない場合だけでなく、毎日出ていてもスッキリしない場合も便秘に含まれます。慢性的な便秘は、日常生活の質(QOL)を大きく下げる原因となります。
便秘の原因には、腸の動きの低下や排便障害などによる「機能性便秘」のほか、病気による「器質性便秘」や「症候性便秘」「薬剤性便秘」などがあります。
甲状腺機能や糖尿病、電解質異常など、全身疾患に伴う便秘の有無を調べます。慢性的な体調不良を伴う便秘では重要な検査です。
便の中に目に見えない血が混じっていないかを調べます。大腸がんやポリープなど出血を伴う病気のスクリーニングになります。
大腸の粘膜を直接観察して、がんやポリープ、炎症の有無を詳しく調べます。特に便に血が混じる場合や、50歳以上で便秘が悪化した場合には大腸内視鏡検査を受けたことをお勧めします。
便秘の治療は、原因やタイプに応じて行います。まずは食物繊維や水分摂取の改善、運動習慣の見直しなどの生活指導を行います。薬物治療としては、便を柔らかくする薬や腸を刺激する薬、腸の動きを整える薬などがあります。腸の中に何か異常(ポリープや腫瘍など)が見つかった場合は、内視鏡での治療や手術が必要になることもあります。
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